どこにでもいる「ダメ出ししたがる人」。立場や知識、経験などが相対的に上である、上だと思っている、上でありたい、(いわゆるマウンティングな人かもしれません)、のような意識を持っているような方に多いような気がしませんか。
そうした研究や対策ノウハウは世の中に数知れず。同じ組織のなかにこういった人物がいる場合、その組織が健全なコンフリクト(衝突)を生んでいる組織、心理的安全性が保たれている組織であれば弊害は少ないでしょう。しかしそうではない場合や、取引先(特に相手が発注者)の人物であると厄介です。
また「ダメ出し屋さん」は、相手をなかなか認めようとしないので、実は進歩しているにも関わらず、合格基準を吊り上げて、さらなるダメ出しを試みます。この繰り返し。
なぜダメ出し屋はダメ出ししたがるのか?
振り返って感じるのは
- 相手に気づいてもらいたい(これは健全なダメ出し)
- 自分の優位性を保ちたい
- そのために相手の欠点を粗探しする
- 実は自分に自信がない
- 実は相手に嫉妬している
- 階層社会を信奉している(上司イコール偉い)
- 「指令性」が極端に強く現れがち
など。
対処方法「じゃ、どうすればいいんですか?」と返すのはNG
この返し方は、相手の優位性を認めていることに近いです。NG。「そんなこともわからないのか」「自分で考えろ」と畳み掛けてくるでしょう。より効果的なのは、下手(したて)に出るか、まともに受け止めないこと。相撲で言えば(わかるかな?)、「懐に入る」か「いなす」こと。
例えば、「今の話をもう少し詳しく聞かせてください」「そうおっしゃるのは具体的にどこが問題なのでしょうか」と問いかけることで、相手の優位性を(表向きは)認めつつ、相手がわかっている(はずの)答えを引き出すのです。ダメ出ししたいだけのダメ出し屋さんは、そもそも合格基準が曖昧なので、返答に窮するかもしれません。
「処世術」や「逃げ手」のようにも見えますが、それで良いのです。自分の身を守ることも必要ですから、無用な衝突は回避した方が良いです。プロジェクトマネジメントの「コンフリクトマネジメント」と共通するかもしれません。
あとは、「リフレーミング」のスキルや、「視点移動」のスキルを知っておくと良いと思います。相手に言われたことを額面通り受け容れずに、捉え直しができるようになります。この点については別稿で。