知者は水を樂しみ、仁者は山を樂しむ

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カメラOFFのテレワークは アンコンシャス・バイアスを助長するのでは?

若手ビジネスパーソンだった頃。「日経ビジネスアソシエ」を愛読していました。2018年に休刊になってしまいましたが、ビジネススキルアップや自己研鑽など、連載や特集に啓発されてあちこち取り組んでみた記憶があります。どこまで伸びたかは別として、私はたしかにこの雑誌でスキルアップしてきました。いくつかの体験講座にも参加したことがあります。

手帳を使いこなしたいと思ったのもアソシエ。プレゼン資料を綺麗に作りたいと思ったのもアソシエ。和田秀樹さん、齋藤孝さん、勝間和代さん、和田裕美さん、小室淑恵さんなど、多くの人の連載に触れ、視点、視座、視野を広げるきっかけにしてきました。

 

そして何よりも、私の座右の銘「歴史とは、矛盾を孕んだ多面体である」の元になった、蟹瀬誠一さんの「蟹瀬誠一のニュースの裏」がもっとも印象深い出会いでした。懐かしい・・

 

治部れんげさんを思い出した

先日ふと、アソシエに記事を書かれていた「治部れんげ」さんを急に思い出し、アソシエや治部さんについてネット検索していました。そこで私、治部さんが女性であるのを初めて知りました。

 

rengejibu.hatenablog.com

はてブロにもいらっしゃいました。

twitter.com

 

https://www.hit-u.ac.jp/hq-mag/hitotsubashi_woman/pdf/hq32.pdf

時代を生きている感じが伝わってきます。

 

 

ところで、

私が治部さんを「男性」だとずっと思い込んでいたのは、まさしく「アンコンシャス・バイアス」に他ならないな、と思いました。記事に触れたそのときに、ビジネススキルについて執筆するのは男性に違いない、と(言葉にしないまでも)ラベリングしたことがずっと意識に染み付いていたのでしょう。(「治部」が律令制の官省に出てくるので、武将っぽいな、と思ってしまったのもありますが・・)

姿形が見えないと、なおさら自分にとっては「想像上の人物」になってしまいがち。そこではバイアスの塊のようなイメージができてしまうでしょう。

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そこで感じた仮説が、「顔の見えないテレワークは、アンコンシャス・バイアスを助長するのでは?」です。

 

 イメージはあの時のまま

それまでリアルで接していた同僚とは、画面越しにコミュニケーション取ることになりました。かつ、ネットワーク環境が不十分な場合には、ビデオカメラもOFFにせざるをえない状況もあるかと思います。

そうして、ノンバーバルコミュニケーションの質も量も、リアルで接した時よりも格段に落ちていきます。よく言われるように、相手の反応が見えない、気持ちがわからない、様子を読み取れない、などの状況が生まれてきます。

リアルでは感じていた相手の様子が、徐々に画面越しの音声だけになり、相手のイメージはそれまで接してきたイメージの、あの時のまま、止まったままとなってしまいます。

 

頻繁に接していた相手ならまだしも、あまり接点が多くなかった相手や、初めて出会う人たちとのコミュニケーションにおいては、文章の書きぶり、話し方、といった限られた情報から相手の様子を想像するほかありません。これがアンコンシャス・バイアスを生み出したり、助長したりするきっかけになるのではないかと思うのです。

 

実は姿形でさえ想像の産物だった

先日、リモートで初めて接し、リモートだけで会議を続けてきた社外の方と、初めてリアルお会いしました。顔や表情は控えめで大人しい印象だったのに、会ってみたら実は長身の方だとわかり、一同驚愕した出来事がありました。姿形でさえ、想像の産物でした。その場は笑っていたものの、少し衝撃的だった感覚があります。

 

アバター、顔写真、自分を伝えるアイコン

ZoomやTeamsなどでのテレビ会議における会議のコツとして、顔を見せたり、アイスブレイクの大切さなど、たくさんありますが、そうした取り組みは、アンコンシャス・バイアスの予防にも繋がっていると感じています。

 

最近読んだ小説の主人公は、音声での会話にあたって、相手をイメージした人形を目の前に置いて話をしていました。
ZoomやTeamsのアイコンに自分のアバターを使う方法もあるようですが、アバターの使えない環境でも、自分のアイコンを顔写真に変えたり、少しでも自分の人となりを伝える工夫をすることで、相手からのバイアスも軽減できますし、こちらから相手への理解も少しは進むと思うのです。

 

そのことに思い立ったばかりで、実践はこれからですが、このままのコミニケーション方法を続けていると、お互いのバイアスが助長されてしまい、コミニケーションが不健全に陥っていくことを危惧してここに書き留めておくなり。

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