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できる若手がなぜ辞めた?

佐々木どうよ。です。

 

古今東西、退職したり転職したりは世の常ですが、自分がマネジメントの立場になってから「辞めたい」と言ってくる部下に遭遇すると、やはりショックは受け、悩むものです。

 

そんな折、日経ビジネス8/26号で、「できる若手がなぜ辞めた」なる特集があり、その要旨と感想を書いておこうと思います。

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記事では、「ありがちな想像」として、私たちが考える、彼らが辞める理由には、時として誤解を孕んでいる点を指摘しています。往々にして自分より若い世代に対しては、無意識のバイアスが働きがちで、「◯◯世代」などというレッテルを通して見てしまいませんか。

 

そんな5つの「大誤解」に対する「真実」を、記事では次のようにまとめています。 

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もちろん、この「真実」は、辞めていく若手の全体を表しているわけではなく、あくまで一例としてあげられているものだと思いますが、確かに「大誤解」にあるような考え方を、うっかりすると私たちもしてしまうような気がします。このどれかに当てはまるのではないか、当てはまらないとしたら「特別な例」で、「彼、彼女は特別だから」という言い訳をしてしまいそうではないでしょうか。

 

次に「間違いだらけの引き止め策」。(これが刺さりました…!)

  • 1on1 ミーティング
    単なる進捗管理となってしまい、面談の回数の増加がかえって不満を溜めてしまう。
  • 異動希望調査
    有能人材の定着向上に繋げたいなら、調査するだけではダメ
  • 社内表彰制度
    形骸化してしまえば何の意味もない制度
  • メンター制度
    メンターの負担が大きく、メンターが離脱してしまう
  • 若手の給料を上げる
    ミドル層の給与が相対的に伸び悩むと逆効果 

うぅむ。。
この他にも、「最近の若手は飲みに行かないから」 と考えて飲み会を抑制するのも、「仕事の意味を語る場」として考えている若手に対してはかえって逆効果だとされていたり、なかなか含蓄のある記事でした。

 

 

私の所属する企業のような、

  • 年功序列色が濃い
  • ある程度の規模
  • ある程度固まった企業文化を持つ
  • そのあいまいな「文化」をみんななんとなく是認している

ような、「前例踏襲と無謬性」が定着してしまっている場合には、こうした思い込み・誤解が蔓延しがちなはず。組織としてそう考えてしまうことについて、多少はやむを得ない部分があるとしても、マネジメント層の一員として、個人として、こうしたバイアスを外していくことの大切さに気づかされたのでした。

 

では、今宵はこれにて。

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