知者は水を樂しみ、仁者は山を樂しむ

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リモートワーク1週間を振り返る

世の中のご多分に漏れず、私の職場でもリモートワークが始まったのですが、これまたご多分に漏れず、慌ててその環境を作って見切り発車したのが実態です。おエライさん方は緊急事態宣言が出る直前までは「リモートワークなんかやっても成果出ねぇだろ」と言って何の準備もしなかったのに、いよいよ宣言が出るぞとなったら「リモートワークでも同じように仕事できるように準備しろ」とのこと。(働け稼げというメッセージでは一貫していますけどね)

 

ほぼフルリモートに移行してまだ2週間足らずですが、振り返ったときの自分用のメモとして、スナップショット的に雑感を残しておこうと思います。

 

勤怠管理・業務管理

以前に比べればフラット化している私たちの組織も、ピラミッド文化は色濃く残っていて、やはり指示がなければ動けない社員がいます。協力会社さんたちにはなおさら。発注者たるこちらに責任が生じます。

お互いが見えない環境においてどう管理していくか。

私の組織では、出勤・退勤はOutlookの予定表に記録(PCログで時間は記録されますが、おはようございます・お疲れ様でしたの代わりに周囲への連絡にもなる)する、全員が日報形式で実績と予定を共有する、というのをルールにしてスタートしています。1週間強のあいだでわかってきたのは、いつも一定の内容しか書かない社員が一定数いること。変化が見えにくいので、孤立していたり、もしかするとサボっていたり、があるかもしれません。時折音声コミュニケーションが必要な人たちかと思います。

  

コミュニケーションツール

振り返ってみれば昨年末にOffice365を導入していたのが奏功しました。ギリギリのタイミングでした。

リーマンショック東日本大震災BCP対策が注目されていたにも関わらず、ここ数年はその機運も薄れ、名ばかり訓練を繰り返していました。リモートワークで障害対応ができるか、本番切り替え作業ができるか、もっとシミュレーションしておいてもよかったと思っています。

 

IT企業でありながら、ICT技術に疎い集団(SalesforceのChatterも「ちゃった」とか読んでしまうし…)なので、FaceTime、Teams、チャットコミュニケーションにも不慣れなままリモートに突入しました。

チャットコミュニケーションに不慣れなメンバー(たいがい、おじさん)がコミュニケーションについていけない。一人だけ音声通話とか。このあたりの較差をできるだけ広げないように気をつけなければいけないと思います。

 

これまでにも、育児・介護が必要な社員向けに在宅勤務の制度はあったものの、いわば自宅に隔離しているような状態で、Web会議や資料共有すらなく、メール添付で資料をおくり、一通り目を通してリプライ、という前時代的な方法でコミュニケーションを取っていました。

 

健康管理

自宅が仕事環境に最適化されていないので、肉体疲労が蓄積します。

集中力のある人は邪魔が入りにくいので集中しすぎてしまうし、 あまり集中力が得意出ない人はダラダラと境目のない仕事をしてしまいます。

朝会・昼会くらいではスイッチにならないかも…と思い、ランダムに「休憩時間」をTeams会議で設定して、雑談・おやつタイムを設けてみています。

 

 

社員の声から、いまの課題は?

  • 休校・休園で子どもも毎日在宅。子どもが飽きてしまい仕事が中断してしまう。
  • 大規模なシステム障害が発生したとき。従来は「災害対策本部」的な部屋を作り、情報収集し(この時点でだいぶ混乱しているので、ホワイトボードをみんなで見てリアルで会話することが威力を発揮する)、誰かが陣頭指揮をとる(自然の流れで誰かに決まることも多い)やり方。リモートでは無理ではないか?
  • 反応が薄いメンバーの健康や心理状態が心配
  • 雑談からのインスピレーションが生まれない
  • 忙しいオーラを出せない/忙しそうにしている人を支援できない
  • はんこ・押印
  • 業績の評定

 

私自身、リモートワークは今回が初めて。

いちおうマネージャとして指針を出す必要があると思い、経験者のブログやら先行企業の紹介サイトなど参考にして、リモートワークのガイドラインを急造して配布しました。試行錯誤中ではありますが、とりあえずスタートを切るための糸口にはなったのでは、と思っています。

いずれ終息したあと風化させないように、このガイドラインもブラッシュアップできればと思います。

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