知者は水を樂しみ、仁者は山を樂しむ

お城、読書、プロジェクトマネジメント。ユーザ系IT企業 中間管理職のつれづれ

「プロジェクトマネジメントとは、基準を作ること」に膝を叩く

「教養について」の記事を書きました。

楠木建さんが、「教養とは、独自の判断基準を持つこと」と述べられていました。最近読んだ本(だったか記事だったか…あっさり忘れてしまいました💦)で、「プロジェクトマネジメントとは、基準を作ること」ということばを見つけまして、思わず膝を叩いてしまいました。

 

私はこれまで、「プロジェクトマネジメントとは、見通しを立てること」と考えてきました。 工期にせよコストにせよ、「この先どうなるのか?」を予見し、打てる手を売っていく。すべて計画通り進むようなプロジェクトはほとんどないのだから。そう考えていました。

 

エンジニアリングと言う行為は何かを実現することです。実現のために、不確実性の高い状態から不確実性の低い状態に効率よく移していく過程に行うすべてのことです。 

   (「エンジニアリング組織論」より引用)

 

若手のプロジェクトマネージャへ教えるとき、「見通しを立てること」の大切さを説いているつもりだったのですが、なかなか効果を得られず悩んでいました。その若手は、「見通しの立て方」がわからなかったのです。私自身もそれをうまく伝えることができずにいました。すまん若手。

 

しかし「基準を持つこと」だと考えれば、

  • 計画通り進捗しそうか、遅れそうか
  • コストは超過したりしないか
  • いま取り組むべき課題はなにか

などの答えが出るようになり、その結果「見通しを立てられる」ことになるのだと。その基準は、WBSだったりEVMだったりするわけですが、なぜそのツールを使うかと言えば、測定の基準を持ち、結果を評価して、見通しを立てるためです。それこそ、「不確実性を低い状態にしていく、エンジニアリング」の要諦だと理解した若手PMとの夜でした。すまん若手。

 

Copyright birdie-chance92 All Rights Reserved.