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PMIのタレントトライアングルが改定されたそうです

Facebook の PMI日本支部アカウント(https://www.facebook.com/pmijapan)からのお知らせで知りました。
(「改訂された」と紹介されていますが、正しくは「改定」だと思います)

https://www.pmi.org/certifications/certification-resources/maintain/earn-pdus/plan-development-talent-triangle

(上記サイトから引用)

 

これまでのトライアングルで定義されていた3つの領域は、それぞれ以下のように名称が変更されています。和訳はYoutubeの解説で表示される字幕から。

  • Technical Project Management(テクニカル) → Ways of Working(働き方)
  • Leadership(リーダーシップ) → Power Skills(パワースキル)
  • Strategic and Business Management(戦略とビジネスマネジメント) → Business Acumen(ビジネス感覚)

"Acumen" のような単語は、日本人には馴染みが薄いですし、この和訳だと直感的に理解しづらいですが、(私の理解では)従来同様に、3つの領域でプロフェッショナルな仕事をするには、と考えるとよりわかりやすくなります。

 

つまり、変化が高速に訪れる不確実性の高い(VUCA)時代に即して、プロジェクトマネジメントのプロフェッショナルとして専門性を維持向上させるには、以下のような領域に関するタレントを拡張していく必要があるということです。

  • Ways of Working
    状況や変化に応じたテクニックを適用できるように、可能な限り多くのプラクティス(予測型、アジャイル型、デザイン思考…)に精通していく必要がある。
  • Power Skills
    ステークホルダーへの影響力を持つために必要な、対人関係のスキル。コミュニケーション、リーダーシップ、コーチング、ファシリテーションなどが相当する。
  • Business Acumen
    関係する組織や業界に関する理解と、適切な意思決定をする能力。組織やドメイン全体の戦略との整合性の取り方、影響力の保ち方。

こう表現していくと、従来の Technical, Leadership, Strategic とそれぞれ対応していることがわかります。PMIも「PDUの扱いについては変更なし」といった方針を出しているようなので、身構える必要はないでしょう。

 

ただ一方で、時流の変化に応じてトライアングルが見直しされたという事実から、PMP合格やPDU取得だけを主眼にした知識習得だけでは、時流の変化についていけなくなるというメッセージを受け止め、より機動的に学びを深めて・拡げていくことが求められているとわかります。PDU取得のために領域を選ぶのではなく、自らのスキル・タレントの何が武器なのか、弱点なのかを理解して、領域の強化を図っていくというマインドセットに立つ必要があります。

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